是正報告・割賃遡及払いの領収書偽造 家宅捜索経て送検に――名古屋北労基署

 愛知・名古屋北労働基準監督署(寺部重宏署長)は、労働者9人に割増賃金約58万円を遡及して支払うよう指導した是正勧告に対し、すでに支払ったとの虚偽報告を行ったとして、警備業の(株)ケー・ズコーポレーションと同社社長、総務部長の計1社2人を労働基準法第104条(報告等)違反などの疑いで名古屋地検に書類送検した。同社が是正報告に当たって提出した領収書に不信感を覚えたため、家宅捜索を行い、9人の名字と同じ印鑑を押収。印影が一致したことから、領収書の受領印偽装に使ったとみている。虚偽報告の理由については「約100人の警備員全員への割増賃金不払いを是正する流れになるのを避けようとしたのではないか」と話した。

 

提供:労働新聞社

(2024年03月11日)

 

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