厚生労働省は、自社の労働災害の発生状況に応じて労災保険率が増減する労災保険のメリット制について、事業主が労働保険料の引上げ決定後に「労災認定は違法」として保険料決定に関する不服を申し立てられるよう、行政解釈の変更を行う考えだ。不服が認められ、労災給付の支給要件に該当しないと改めて判断された場合、保険料の増額は行わない。一方で、労働者に対する労災給付の支給決定自体は取り消さない扱いとする。近年、保険料決定処分の取消し訴訟において、保険給付支給の違法性の主張が認められるケースが現れていた。
提供:労働新聞社
(2022年11月7日)