残業分の時間休付与・慰謝料請求を認めず 不法行為構成しない――東京地裁

 歯科衛生用品の販売などを営む㈱歯愛メディカルで働く労働者が、残業発生後にその分の時間休を付与し、残業代のうち割増分(25%)しか支払わない「時短制度」などを不服とした裁判で、東京地方裁判所(別所卓郎裁判官)は労働者の慰謝料請求を棄却した。同社は時間休を付与する代わりに、基礎賃金分(100%)を支払っていなかった。同地裁は基礎賃金を支払わない点で労働基準法の趣旨に反するとしつつも、賃金支払い義務を超え、慰謝料が発生するような違法性があるとはいえないと指摘。不法行為を構成しないとした。時間休は従業員の申請により消化していた。

 

提供:労働新聞社

(2024年02月19日)

 

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