季刊労働法229号(2010/夏季)
目次
特集:民法改正議論と労働法
民法改正と労働法の現代化
―改正後における労働法の立法課題―
上智大学名誉教授 山口浩一郎
民法改正と労働法制
上智大学法科大学院教授 加藤雅信
労働法から見た民法(債権関係)改正について
―労働者側弁護士から見て―
弁護士 水口洋介
使用者側から見た民法改正と労働法
弁護士 和田一郎
第2特集 5年目を迎えた労働審判の課題
現場裁判官から見た労働審判の現状と改善点
最適な運営のために
千葉地裁部総括判事(前名古屋地裁部総括判事) 多見谷寿郎
労働審判の現状と問題点
―労働者側代理人からの発信
弁護士 後藤潤一郎
使用者側代理人からみた労働審判
弁護士 峰 隆之
小特集 労組法上の労働者・使用者
労働組合法上の労働者性について考える
―なぜ「労働契約基準アプローチ」なのか?
立教大学准教授 竹内(奥野)寿
労組法上の使用者
―派遣先の団交応諾義務を中心に
大阪経済法科大学講師 本庄淳志
■労使が読み解く労働判例(4)
うつ病により休職している労働者の解雇と使用者の責任
―東芝(うつ病・解雇)事件・東京地判平成20・4・22労判965号5頁―
東京大学教授 水町勇一郎
■連載■
個別労働関係紛争「あっせんファイル」(連載第11回)
イギリス労働紛争解決システムにおける調停
―ETとACASの制度的関連について―
九州大学教授 野田 進
労働法の立法学(連載第22回)――障がい者雇用就労の法政策
労働政策研究・研修機構統括研究員 濱口桂一郎
■神戸労働法研究会
派遣労働者の解雇・雇止めをめぐる法的問題
―プレミアライン(仮処分)事件を素材として―
宇都宮地栃木支決平成21年4月28日労判982号5頁
追手門学院大学非常勤講師 オランゲレル
■同志社大学労働法研究会
就業規則の不利益変更と労働者による個別同意との関係性
―協愛事件(大阪地判平21・3・19労判989号80頁)の検討を中心に
同志社大学大学院博士後期課程 山本陽大
■北海道大学労働判例研究会
私立大学における学校長の退任決議の効力
学校法人聖望学園ほか事件東京地方裁判所平成21年4月27日判決
(平成19年(ワ)第11064号労働判例986号28頁)
弁護士 上田絵理
■筑波大学労働判例研究会
りそな銀行事件
東京高裁平成21年3月25日判決,労働経済判例速報2038号25頁
筑波大学労働判例研究会 上田憲一郎
■イギリス労働法研究会
イギリス労働法における労務提供契約の「性質決定」の意義と構造
九州大学大学院/日本学術振興会特別研究員 新屋敷恵美子
アジアの労働法と労働問題(7)
韓国における公認労務士法制の概要と現状
―人事労務法務分野における専門家法制のあり方を考えるために
青山学院大学教授 藤川久昭
■研究論文■
雇用改革の失敗と労働法(3) ―さらなる立法を考える
青山学院大学教授 手塚和彰
企業組織再編と労働関係の帰趨 ―ドイツ組織再編法における手続き規制の検討を中心に
東京大学大学院 成田史子