季刊労働法233号(2011/夏季)

特集:職場の安全衛生・健康と法律問題

●今号からは2本の連載が始まります。1本は過去に2期、季刊労働法で連載した「文献研究」です。3期を始めようというものです。その第1回では、労働者派遣をめぐる学説の変遷をみていきます。もう1本の新連載は、「労働事件ローヤリング」で、この新連載では、労使双方の弁護士から、弁護士として、労働事件の相談から各種手続への対応、和解等までをどう扱っているかを、紹介してもらおうというものです。第1回では、使用者側の立場から見た訴訟・仮処分について触れます。

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目次

特集:職場の安全衛生・健康と法律問題

労働安全衛生の現状と課題

京都大学大学院准教授 小畑史子

メンタルヘルス検討会報告に見るメンタルヘルス問題の今後の課題

-労政審議会「今後の職場における安全衛生対策について」中の「職場におけるメンタルヘルス対策の推進」への変化の推移経緯等を踏まえて-

弁護士,千葉大学法科大学院客員教授 岩出 誠

職場における受動喫煙防止対策の法的課題および今後の展望

-受動喫煙検討会報告を読む-

神戸学院大学法科大学院教授 表田充生

リハビリ就労をめぐる法的問題

(使用者側の立場からの検討)

弁護士 石嵜信憲  弁護士 盛 太輔

私傷病労働者の就労可能性判断と医師の関与

早稲田大学大学院 鈴木俊晴

メンタルヘルス対策と企業の責任

─メンタルヘルス裁判例の検討を通して─

大阪大学准教授 水島郁子

「職場のいじめ」の定義と被害者救済

─北米における労働安全衛生法と救済立法からの示唆─

放送大学客員教授 品田充儀

■労使で読み解く労働判例(6)

過労自殺労働者の遺族に対する使用者の損害賠償と弔慰金の支払

─九電工事件(福岡地判平成21年12月2日労判999号14頁)─

明治大学教授 小西康之

■筑波大学労働判例研究会

早稲田大学事件

東京高裁平成21年10月29日判決

筑波大学労働判例研究会 上田憲一郎

■北海道大学労働判例研究会

60歳定年後の再雇用拒否につき雇用契約上の地位が認められた例

東京大学出版会事件(東京地判・平成22年8月26日・労働判例1013号15頁)

弁護士 中島哲

■神戸労働法研究会

書評論文 西谷敏『人権としてのディーセント・ワーク─働きがいのある人間らしい仕事』を読んで

神戸大学大学院法学研究科教授 大内伸哉

■同志社大学労働法研究会

採用内々定の取消と救済のあり方

コーセーアールイー(第二)事件 福岡地判平22.6.2(労判1008号5頁)福岡高判平23.3.10(労判1020号82頁)

関西外語大学准教授 篠原信貴

 

■連載■

アジアの労働法と労働問題(10)

労働分野におけるアジア向け国際協力の現状と問題点

大阪女学院大学教授 香川孝三

労働法の立法学(連載第25回)──公的雇用創出事業の80年

労働政策研究・研修機構統括研究員 濱口桂一郎

新連載・ローヤリング労働事件(2)

連載開始にあたって

慶應義塾大学教授 山川隆一

訴訟・仮処分―使用者側の立場から

弁護士 浅井 隆

新連載・文献研究労働法学(1)

第3期労働法文献研究会を立ち上げるにあたって

神戸大学大学院法学研究科教授 大内伸哉

労働者派遣をめぐる法理論

静岡大学准教授 本庄淳志

 

■研究論文■

外国人技能実習生と就労請求権

岩手大学准教授 早川智津子

会社分割時の分割会社の説明義務

─EMIミュージック・ジャパン事件(静岡地判平22・1・15労働判例999号5頁)の検討

中央大学大学院博士後期課程 松井良和

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