季刊労働法234号(2011/秋季)
目次
特集:労働法のエンフォースメントを考える
鼎談 問題提起・労働法のエンフォースメント
明治大学教授・司会 野川 忍 早稲田大学教授 島田陽一
慶應義塾大学教授 山川隆一
労働安全衛生関連法の実施(エンフォースメント)に関する諸外国の事例
中央労働災害防止協会国際センター所長 田口晶子
企業側実務家から見たエンフォースメントと労働法─労基署を中心に─
社会保険労務士(元労働基準監督官) 北岡大介
第2特集 労働CSRに関する新動向
CSR─法としての機能とその限界
九州大学教授 吾郷眞一
労働に関するCSRの進展とその課題
株式会社日本総合研究所理事 足達英一郎
ISO26000(組織の社会的責任)の動向と課題
国際労働財団副事務長(前ISOSR起草委員) 熊谷謙一
CSR報告書と「労働」情報の最近の状況
弁護士 山田靖典
サプライチェーンと人権のCSR
─ラギー報告,ISO26000,OECD多国籍企業ガイドラインの改定から見えてくるCSRの新しい時代と日本─
特定非営利活動法人ACE代表 岩附由香
■研究論文■
経済的従属的就労者と労組法上の労働者
―今回の最高裁二判決を契機として―
青森中央学院大学教授 小俣勝治
■筑波大学労働判例研究会 第32回
国・中労委(INAXメンテナンス)事件
最三小判・平成23年4月12日・労経速2105号3頁
筑波大学労働判例研究会 中澤文彦
■北海道大学労働判例研究会 第25回
経歴詐称を理由とする懲戒解雇
メッセ事件(東京地判平成22.11.10労働判例1019号13頁)
放送大学教授 道幸哲也
■神戸労働法研究会 第17回
豊橋労基署長(マツヤデンキ)事件
名古屋高判平22.4.16労判1006号5頁
神戸大学大学院博士前期課程高度専門職業人コース・社会保険労務士 高橋聡子
■同志社大学労働法研究会 第6回
民事訴訟法23条1項6号にいう「前審の裁判」と訴訟に先立って行われた労働審判との関係
─小野リース事件(最高裁第三小法廷平成21年(オ)第1727号・平成21年(受)第2059号,損害賠償請求上告事件,平成22年5月25日判決,労働経済判例速報2078号3頁,原審=仙台高裁第2民事部平成21年(ネ)第54号,平成21年7月30日判決,労働経済判例速報2078号9頁)
同志社大学大学院博士後期課程 山本陽大
■アジアの労働法と労働問題 第11回
台湾団体的労働法の大改正
弁護士・台湾労工委員会法規委員 劉志鵬
■イギリス労働法研究会 第14回
労働契約における黙示義務の創設
久留米大学准教授 龔敏
■連載■
労働法の立法学(第26回)
OL型女性労働モデルの形成と衰退
労働政策研究・研修機構統括研究員 濱口桂一郎
ローヤリング労働事件(第2回)
訴訟・仮処分─労働者側の立場から
弁護士・専修大学法科大学院客員教授 井上幸夫
文献研究労働法学(2)
非典型労働者の均等待遇をめぐる法理論
姫路獨協大学専任講師 大木正俊