季刊労働法285号(2024/夏季)2024年6月15日発売

特集:多様化する労働市場の諸課題

 今号では「労働市場法」を特集します。巻頭座談会では、多様化、複雑化する、労働市場の現状と今後の動向を確認しつつ、令和4年職安法改正の意義と課題を論じあいます。その他、雇用保険の近未来、職業紹介と雇用仲介事業の区分に迫る論稿を掲載しています。
 ●第2特集では、「2024年問題」を検討します。労働時間規制が猶予されていた建設業、運輸業、医業の「働き方改革」を概観し、産業それぞれにある課題を探ります。

価格 2,970円(本体2,700+税) 数量

特集 多様化する労働市場の諸課題

座談会 労働市場の今後の動向と職業安定法の課題

東洋大学名誉教授 鎌田 耕一

中央大学教授 阿部 正浩

ジョブズリサーチセンター センター長 宇佐川 邦子

リクルートワークス研究所客員研究員 松原 哲也

改正職安法の運用と実効性の確保

成蹊大学教授 原 昌登

雇用保険制度の近未来

―令和6年法改正を契機として

大阪大学教授 水島 郁子

【第2特集】2024年問題の検討

建設産業の2024年問題

内閣と国土交通省主導の反デロゲーション施策の奏功

弁護士 古川 景一

「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」の改正について

厚生労働省労働基準局監督課 淺井 千穂

自治体の医療行政について

高知県理事(保健医療担当) 家保 英隆

評価センターから見た「医師の働き方改革」の進展と課題

日本医師会 常任理事 城守 国斗

■論説■

テレワーク雇用社会における出社命令に関する考察

―アイ・ディ・エイチ事件を契機として―

同志社大学大学院法学研究科 木内 大登

同志社大学教授 土田 道夫

安保関連法制における労働者等の動員体制

―「国民徴用令」を比較の素材にして

九州大学名誉教授 野田 進

フランスにおける労働者の警告権・退避権と職場の「危険」

九州国際大学助教 阿部 理香

国家の影響下での協約自治

ミュンヘン大学教授 フォルカ・リーブレ

立正大学教授(翻訳) 高橋 賢司

社会保障法からみた「年収の壁」問題

立教大学教授 島村 暁代

■要件事実で読む労働判例―主張立証のポイント 第8回■

パワー・ハラスメントに関する損害賠償請求の要件事実

―サン・チャレンジほか事件(東京地判平成26・11・4労判1109号34頁)を素材に

山形大学講師 日原 雪恵

■労働法の立法学 第70回■

EUのプラットフォーム労働指令

労働政策研究・研修機構労働政策研究所長 濱口 桂一郎

■アジアの労働法と労働問題 第55回■

タイにおける「企業別組合」の法認の歴史と法規制の仕組み

立命館大学名誉教授 吉田 美喜夫

■判例研究■

定年後再雇用労働者の基本給・賞与格差の不合理性

名古屋自動車学校事件(最一小判令和5・7・20労判1292号5頁)

一橋大学教授 櫻庭 涼子

団交応諾命令の不履行を理由とする損害賠償請求の可否

京都市(救済命令不実施)事件(京都地判令和5・12・8 LEX/DB25597070)

労働政策研究・研修機構主任研究員 山本 陽大

■重要労働判例解説■

機密情報のアップロード行為と懲戒解雇の有効性

伊藤忠商事ほか事件(東京地判令和4・12・26労経速2513号3頁)

信州大学特任教授 弁護士/NY州弁護士 松井 博昭

労使の対話で成立した合理的配慮義務違反

Man to Man Animo 事件(岐阜地判令和4・8・30労働判例ジャーナル130号24頁)

弁護士 松岡 太一郎

 

 

※本誌掲載の判決文は可能な限りLEX/DB(TKC法律情報サービス 「TKCローライ

ブラリー」)に登載しています。

価格 2,970円(本体2,700+税) 数量

一覧に戻る