季刊労働法55号(1965/春季)
目次
労使関係における政府の役割と労働者の参加
東京大学教授 有泉 亨
ストライキの“支援オルグ”派遣について
都立大学教授 沼田 稲次郎
ロックアウト法理の方向
使用者の賃金支払義務の側面
早稲田大学助教授 佐藤 昭夫
女子労働者の定年制と結婚退職
その基準と法的諸問題を検討する
法政大学教授 秋田 成就
社会保障と無拠出制所得保障
同志社大学教授 角田 豊
■判例研究
政治ストの違法性と公労法4条3項の違憲性
国労新潟東三条駅事件 新潟地裁昭39・10・26判決
立命館大学教授 浅井 清信
争議態勢下における就業時間中の組合活動
葵タクシー事件 京都地労委昭39・6・5命
法政大学教授 青木 宗也
顧客に対するピケと幹部責任
岩田屋百貨店控訴事件
福岡高裁昭39・9・29判
慶応大学助教授 正田 彬
■労働者の連帯性と連帯活動
統一交渉の課題
信州大学助教授 高梨 昌
労働組合の分裂と統一
九州大学教授 奥田 八二
公労協 格差賃金
労働評論家、東海大学助教授 矢加部 勝美
親企業と下請企業の労働者
労働調査研究所所員 板東 慧
企業内福祉と労働者の連帯活動
茨城大学講師 佐藤 守弘
ILO調査団の収穫
明治大学教授 松岡 三郎
■書評
沼田稲次郎著「就業規則論」
紹介と批評 就業規則の法社会学的解明
立命館大学教授 窪田 隼人
林 迪広訳著「世界の就業規則」
紹介と批評 各国の企業内労使関係
ILO東京支局 高橋 武
総同盟五十年史,総評十年史,炭労十年史,日立労働運動史,東芝労働運動史
紹介と批評 最近の組合運動史から
都立大学教授 塩田 庄兵衛
■用語解説
港湾労働法
静岡大 坂本
労災保険法の改正
静岡大 坂本
地区労
静岡大 坂本
総報酬制
静岡大 坂本
賃金プッシュの要因について
大阪市大教授 吉村 励
春闘をめぐる今日の問題点(付・春闘十年史年表)
労働評論家 佐々木 毅
企業倒産と労働者の権利保護
弁護士 山本 博
■法律相談
文書宣伝活動
学習院大教授 宮島 尚史
■労働判例ダイジェスト
附加金の性質と支払義務の有無[昭和38年度]
国際教育情報センター控訴事件
懲戒理由の「会社の体面を汚した者」の意義。雇用契約と工場立入請求権[昭和38年度]
ソニー仙台工場事件
寄宿舎秩序を乱したことを理由とする懲戒解雇の効力[昭和38年度]
細川商店事件
休憩時間中の行動の規制と施設管理権、慣行に反する業務命令の効力[昭和38年度]
米空軍立川基地事件
違法争議と組合幹部責任[昭和38年度]
電電公社津電報局事件
賃金支払等仮処分に対する控訴申立[昭和38年度]
産業経済新聞社控訴事件
就業規則中の懲戒解雇手続の解釈および違反せる解雇の効力[昭和38年度]
巴弘告社事件
未成年労働者の訴訟能力[昭和38年度]
滝上工業控訴事件
緊急命令の制度の趣旨[昭和38年度]
谷岡学園緊急命令事件
臨時工の契約更新の効力。労組法17条の「同種の労働者」の意義。業務の請負化と職安法との関係。請負化反対を理由とする更新拒絶の効力[昭和38年度]
関西電力常用夫事件
未成年労働者の訴訟能力[昭和38年度]
茶清染色会社控訴事件
争議中のビラはり行為の正当性の限界と建物占有解除の仮処分申請[昭和38年度]
西日本放送仮処分異議事件
時間外労働拒否を理由とする解雇の効力[昭和38年度]
大窪精機工業事件
会社の秘密を漏らしたことを理由とする懲戒解雇と不当労働行為。配転命令と不当労働行為[昭和38年度]
コドモわた事件
解雇予告手当除外認定処分の効力と性格[昭和38年度]
亀戸労基署事件
退職金支払猶予協定と個々の組合の権利との関係[昭和38年度]
東急くろがね工業仮差押異議事件
ロックアウトの違法性と賃金請求権[昭和38年度]
扶桑塩業組合事件
労働災害と「業務上」の意義[昭和38年度]
田中精麦事件
雇用契約の合意解約の効力。レッド・パージ指示の拘束力。共産党員を理由とする解雇の効力。解雇後10年経た後の無効の主張の当否[昭和38年度]
石川島播磨重工業事件
協約の解釈[昭和38年度]
三井三池炭鉱事件
社会政策学会 第30回大会記事
角田 豊