季刊労働法218号(2007/秋季)

特集:いじめ・パワハラの処方箋

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厚生労働省発表の資料「平成18年度の個別労働紛争解決制度の施行状況」によると労働相談の内容として多いのが「解雇」、「労働条件の引き下げ」、「いじめ・嫌がらせ」となっています。また、日本労働弁護団が実施した労働相談でも、職場でのいじめに関する相談が全体の約2割に上ったそうです。この相談に対応した弁護士は「14年間の相談活動の中で経験した事のない異常事態」と指摘しています。職場でのいじめは日本に限らず、欧米でもその深刻さに焦点が当てられて来ている問題です。今号では「いじめ・パワハラの処方箋」と題して、その解決策を探ります。
 その他、改正法のゆくえが注目されるパート労働者への社会保険の拡大、雇用対策法、最低賃金法に関する論文を掲載します。

価格 2,420円(本体2,200+税) 数量

目次

■巻頭言■

最低賃金の法制度と運用

‐思想が問われる‐

西南大学教授 菊池 高志

 

特集 いじめ・パワハラの処方箋

■鼎談 職場のいじめ・パワハラを考える

労働ジャーナリスト 金子 雅臣

中央大学教授    角田 邦重

弁護士        中野 麻美

■「職場におけるいじめ」問題の法的考察

‐いじめ概念と違法性の判断枠組

神戸大学准教授 根本 到

■労働相談から見える職場のいじめ、パワハラの実態と実務的解決策

弁護士 棗 一郎

■いじめ・パワーハラスメントをめぐる判例動向

弁護士 江上 千惠子

■イギリスにおける職場のいじめ対策の実情と課題

島根大学大学院教授 鈴木 隆

■フランス法における「精神的ハラスメント」とは何か

‐その概念理解について‐

獨協大学教授 石井 保雄

■職場におけるいじめ

‐ドイツ労働世界における深刻な問題

弁護士(法学博士)マルティン・ボルメラート

■いじめ・パワハラのない職場づくり

‐職場の人間関係を中心に

独立行政法人労働者健康福祉機構

東京産業保険推進センター相談員 岩舩 展子

 

第2特集 近時の法改正をめぐる諸問題

■新しい雇用対策法制

‐人口減少社会における年齢差別の禁止

名城大学准教授 柳澤 武

■最低賃金額決定手続と最低賃金法の改正

北海道大学教授 道幸 哲也

■パート労働者への厚生年金保険の適用拡大

久留米大学教授 阿部 和光

■イギリスの非正規雇用と社会保障

佐賀大学准教授 丸谷 浩介

■フランスにおける非典型雇用と社会保険の適用

‐パートタイム労働者を中心に

駒澤大学准教授 原田 啓一郎

 

■研究論文■

●国際労働法の新たなフロンティア

労働政策研究・研修機構 主任調査員補佐 戎居 皆和

●イギリスにおけるパートタイム労働の平等法理

東北大学大学院博士課程 阿部 未央

 

●連載●

●「労働法の立法学」(第15回)

外国人労働者の法政策

政策研究大学院大学教授 濱口 桂一郎

●個別的労働関係紛争「あっせんファイル」(新連載 第1回)

金銭解決の功罪‐「ベテラン仕事人」たちのプライド

九州大学教授 野田 進

【神戸労働法研究会】

書評論文 雇用における年齢差別に関する一考察

‐柳澤武著『雇用における年齢差別の法理』を読んで‐

神戸大学准教授 櫻庭 涼子

【イギリス労働法研究会】

裁判例にみるイギリスにおける偽装雇用と被用者性判断

京都産業大学講師 岩永 昌晃

【北海道大学労働判例研究会】

東芝労働組合小向支部・東芝事件(最二小判平成19年2月2日)

東京農業大学網走非常勤講師 山田 哲

【筑波大学労働判例研究会】

アンダーソンテクノロジー事件(東京地判平18.8.30)

筑波大学大学院 高谷 真一

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