季刊労働法260号(2018/春季)
性差別禁止法のエンフォースメント
本特集の趣旨ついて
早稲田大学教授 浅倉むつ子
雇用環境・均等部における紛争解決・救済の現状
労働政策研究・研修機構研究員 高橋陽子
利用者ヒアリングからみた均等法・育介法の労働局による実効性確保の意義と課題
専修大学准教授 長谷川 聡
不利益取扱いとハラスメントをめぐる紛争解決
北海道教育大学教授 菅野淑子
職場のハラスメントに関する法政策の実効性確保
―労働局の利用者調査からみた均等法のセクシュアルハラスメントの行政救済に関する一考察
労働政策研究・研修機構副主任研究員 内藤 忍
雇用平等法における実効性の確保
―均等法における調停制度の意義
法政大学兼任講師 宮崎由佳
第2特集 台湾労働法の現状
台湾における労使関係の変遷と労働法制の動向
台北大学教授 侯 岳宏
台湾における居宅介護労働者の労働条件保護
―居宅介護労働者への労働法の適用のあり方をめぐる議論の検討をとおして
高知県立大学准教授 根岸 忠
台湾の新集団的労働法における「複数組合主義」の現状と法的争点
京都大学特定助教・ハーバード大学客員研究員 張 智程
台湾における国連障害者権利条約の国内批准と合理的配慮
東京経済大学教授 中川 純
集中連載 クラウドワークの進展と労働法の課題
クラウドワークに関するEUの政策動向
~協同経済(collaborative economy)についてのヨーロッパ指針を中心に~
山口大学講師 井川志郎
イギリスにおけるクラウドワークの進展と労働法の課題
―Uber型を念頭とした「労働者(worker)」概念に関する立法論とその焦点―
法政大学現代法研究所客員研究員 滝原啓允
■論説■
マクロン・オルドナンスによる労働契約法の改革
―不当解雇の金銭補償,工事・作業契約,集団的約定解約―
九州大学名誉教授 野田 進
働き方改革時代の労働時間の認定判断と適正把握に向けての課題
北海学園大学教授・弁護士 淺野高宏
■研究論文■
アメリカの大学教員解雇に関するAAUPの手続基準と裁判例の検討
九州大学大学院法学研究院協力研究員 鶴﨑新一郎
■アジアの労働法と労働問題 第32回■
フィリピンの女性労働とジェンダー
―海外就労を中心に
日本大学教授 神尾真知子
■イギリス労働法研究会 第28回■
就業者の法的地位と不安定就業に関する考察
~イギリス法の視点から~
ロンドン大学経済政治学院・博士 アストリッド・サンダース
訳 後藤 究(中央大学大学院博士後期課程)
■労働法の立法学 第49回■
EUの透明で予見可能な労働条件指令案
労働政策研究・研修機構労働政策研究所長 濱口桂一郎
■判例研究■
障害を有する労働者の精神障害発症・増悪(悪化)の業務起因性の判断
国・厚木労基署長(ソニー)事件・東京地判平成28・12・21労働判例1158号91頁
上智大学教授 富永晃一
■キャリア法学への誘い 第12回■
キャリア形成をめぐる事業主の義務
法政大学名誉教授 諏訪康雄
■重要労働判例解説■
60歳満了型選択者への新継続雇用制度不適用の適法性
NTT西日本(定年再雇用拒否)事件・大分地判平成29.9.14LEX/DB25547170
大分大学講師 小山敬晴
有期契約労働者に対する期間途中解雇の効力
ジーエル(保全異議)事件・津地決平28.7.25労判1152号26頁
琉球大学准教授 戸谷義治