季刊労働法243号(2013/冬季)

特集:障害者雇用法制の新展開

●今号では、障害者雇用促進法の改正を契機とした特集を掲載します。改正法の概要、そして、精神障害者の雇用義務づけと激変緩和措置、紛争処理、障害者の範囲の明確化、合理的配慮といった論点に注目します。
●2013年8月5日、日本政府は「外航船などで働く船員の労働環境改善を目指した「海上労働条約」を批准したと発表した。同条約は2006年の国際労働機関(ILO)総会で採択。批准1年後の14年8月5日に発効する。」(時事通信)と報じられました。これを契機に国際的労働関係法が抱える課題、課題への対応などについて、検討します。「退職後の競業避止特約と国際裁判管轄権・準拠法」「EU経済統合にみる労働関係抵触法の新たな課題」といった視点からの論文を掲載します。

価格 2,420円(本体2,200+税) 数量

目次

特集:障害者雇用法制の新展開

改正障害者雇用促進法の概要

厚生労働省職業安定局高齢・障害者雇用対策部障害者雇用対策課

障害者雇用促進法の差別禁止条項における「障害者」の概念

北星学園大学教授 中川 純

障害者雇用促進法における「障害者差別」と「合理的配慮」

福島大学准教授 長谷川珠子

障害を理由とする雇用差別禁止の実効性確保

専修大学准教授 長谷川 聡

精神障害者の雇用義務化と今後の課題

新潟青陵大学准教授 所 浩代

 

第2特集 国際的労働関係法の新動向

2006海上労働条約と国際労働法の新展開

明治大学法科大学院教授 野川 忍

退職後の競業避止特約と国際裁判管轄権・準拠法

――アメリカの州際事件を参考に――
北海学園大学准教授 村上 愛

EU経済統合にみる労働関係抵触法の新たな課題

~サービス提供の自由と労働法の市場保護的機能の調整~
中央大学大学院 山本志郎

 

■書評■

毛塚勝利著『事業再構築における労働法の役割』を読んで
弘前大学専任講師 成田史子

 

■連載■

■労働法の立法学 第34回

雇用助成金の半世紀
労働政策研究・研修機構統括研究員 濱口桂一郎

■イギリス労働法研究会 第18回

イギリスにおける規制緩和の動向と労働法制への影響
島根大学教授 鈴木 隆

■アジアの労働法と労働問題 第18回

インドネシアにおける労働と法
青山学院大学教授 藤川久昭

■北海道大学労働判例研究会 第31回

有期雇用契約に設けられた試用期間中の解雇
リーディング証券事件(東京地判平25.1.31労経速2180号3頁)
釧路工業高等専門学校准教授 大石 玄

■筑波大学労働判例研究会 第38回

外国人研修生・技能実習生の受入れに係る関係者の共同不法行為責任の成否
雲仙アパレル協同組合ほか事件・長崎地判平成25・3・4判例集未登載LEX/DB文献番号25500556
佐賀大学教授 早川智津子

■同志社大学労働法研究会 第10回

在職中の競業避止義務をめぐる法的課題
―ドイツ法の議論を中心に
同志社大学大学院 河野尚子

■神戸大学労働法研究会 第26回

使用者の配慮を導くアプローチ
―労働者の宗教への配慮を素材として―
神戸大学准教授 櫻庭涼子

■ローヤリング労働事件 第11回

個別労使紛争事件と集団的労使紛争事件の交渉から解決まで
~労働側弁護士の職務と使命
弁護士 棗 一郎

価格 2,420円(本体2,200+税) 数量

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