最新ストレスモデル解説
高努力ー低報酬の不均衡による最新のストレスモデル
―職場環境改善への応用の可能性―

終身雇用や年功序列制といった雇用システムが急速に崩壊すると共に成果主義の導入が増し、結果的に雇用不安や職場内への競争原理の持込など、実績や成果の評価への公平性に対する不平・不安などが新たな職業性ストレッサーとして見受けられるようになっております。このような中、「努力ー報酬不均衡モデル」という新しい理論モデルが注目を集め、厚生労働省による労働安全衛生総合研究事業の研究結果として発表されました。現代病とまで言われるようになった「うつ病」が引き起こされる原因は多岐に渡りますが、金銭的な報酬を含め、将来の不安定さによるストレスは長時間労働などに続き、上位を占めるストレッサーになっております。（産業人メンタルヘルス白書２００５年版）
今回はストレッサーを努力と報酬の不均衡という側面からストレスモデルを検証し、職場環境等の改善にどうつなげていくか等の実務アドバイスを岡山大学大学院医歯薬学総合研究科衛生学・予防医学分野助教授でいらっしゃいます堤明純氏にお話を伺います。

【重要ポイント】
１．努力ー報酬不均衡状態が健康状態に悪影響を及ぼす根拠
２．努力ー報酬不均衡モデル職業性ストレス調査票の活用方法
３．努力ー報酬不均衡モデルに基づく職場環境改善のヒント