季刊労働法77号(1970/秋季)
目次
■労働組合の組織原理と課題
「労働組合論」からの脱皮
東京大学名誉教授 大河内 一男
公害と労働組合運動
早稲田大学教授 野村 平爾
労働組合の統制権
その根拠についての一考察
中央大学教授 横井 芳弘
組織“分裂”と組合財産の帰属
東京都立大学助教授 籾井 常喜
組合民主主義と官僚制
イギリス労働組合の場合
立教大学教授 内藤 則邦
「労働戦線統一」論争の吟味
労働組合と労働者政党
東京大学助教授 中西 洋
戦後日本における労働者意識の変遷
中央大学専任講師 石川 晃弘
■労働契約をめぐる法律問題
労働契約の概念
福岡大学教授 後藤 清
採用内定、試用期間
東京高裁判事 西川 美数
契約の変更
配転、転勤、出向
東洋大学教授 門田 信男
契約の無効・取消
弁護士 山本 博
解雇制限・予告
青山学院大学教授 本田 尊正
■判例研究
不当労働行為、思想信条、経歴詐称等に基く解雇と合理的理由及び仮処分の必要性
東京科学事件 東京地裁 昭44・7・15決
熊本商科大学教授 菊谷 達彌
職場における組合活動の権利
三菱重工長崎造船事件 長崎地労委 昭45・3・10(41・不13)
早稲田大学助教授 竹下 英男
ビラ貼りと軽犯罪法
愛知原水協ビラ貼り事件 最高裁大法廷 45・6・17判
中央大学助手 角田 邦重
■討論・判例研究
業務上災害と損害賠償責任
常石造船事件を中心に
常石造船事件・横浜地裁(昭45・4・24判)
明治大学教授 松岡 三郎
立命館大学教授 三島 宗彦
弁護士 馬場 東作
■労働政策とわたし
[ひとつの回想(1)]
「実践」の場へのかかわりあい
戦後の回想をはじめるにあたって
一橋大学名誉教授 山中 篤太郎
■書評労働調査論研究会編『戦後日本の労働調査』
集大成された労働調査の方法と成果
東京大学教授 松島 静雄
■用語解説
警察職員の団結権
ビラはり判決
静岡大 平野
■戦後労働協約の足跡と現在の課題(3)
東京都立大学教授 沼田 稲次郎
教科書裁判と教師の“教育の自由”
第一審判決の内容紹介を中心として
立正大学教授 永井 憲一
■戦後単産史14
全逓信労働組合
労働評論家 上妻 美章
■法律相談
休憩時間利用の原則
法政大学教授 青木 宗也
■労働判例ダイジェスト
支配介入の成否と結果の発生、課長の言論
井笠鉄道救済命令取消事件
組合掲示板の利用関係
荏原実業事件
労働協約による女子若年停年制
東急機関工業事件
共働きと組合活動家の転勤
日本生命事件
緊急命令違反の範囲
大阪証券取引所事件
不当労働行為と解雇、経歴詐称、懲戒解雇の意義
東京科学事件
公務員の争議と責任
鶴岡市事件
労組法17条の効力
桂川精螺製作所事件
退職金債権と破産法
江戸川製作所控訴事件